ご挨拶

德田　勝哉
（医療法人 原三信病院）

 このたび、本会の理事長を拝命いたしました、德田でございます。これまで歴代の先輩方が先導して構築された血液浄化・腎不全看護の神髄を受け継ぎ、さらになる発展に向けて邁進する所存です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 本会は、血液浄化・腎不全領域の看護の確立と発展を目指すことを意図して、任意団体としてスタートしました。そして、2020年10月27日に一般社団法人となり、現在に至ります。我々の境域は、血液浄化・腎不全領域にある、あらゆる治療・療養の場、あらゆる病期・病態、あらゆる発達段階にある人々に対して、専門性の高い看護を提供することで、生命と生活の質（QOL）の維持・向上を目指す領域です。これらは、非常に幅広くクリティカルケアの意味合いも濃く、またホリスティックな看護も必要とされる特殊な領域です。「血液浄化・腎不全看護」とは、グローバルな視野で評価し、スペシャルな知識・技術・思考を駆使した持続的で全人的な看護ケアです。
 日本は超高齢社会を迎え、医療ニーズがますます増大する一方で、提供される医療や看護には、効率性を考えながら安定した質保証が求められています。今後、多死社会を迎えることに加え、再生医療・人工臓器・在宅医療などのさらなる治療法の開発・発展、外国人や多様な志向の患者・家族の増加、さらには大災害の発生などが予測されます。このようにスペシャリストでありながらグローバルな看護ケアを必要とする人々にとって身近な存在でありながら高質でサスティナブルな実践方法を見出していくために「Active Life」を合言葉に、真摯に取り組んでまいります。また、慢性的な看護師不足のなか、今後、血液浄化・腎不全看護を志す看護師の確保に対しても勤めてまいります。以上を実現していくためには、本会の会員、役員の皆様をはじめ、血液浄化・腎不全看護に関心をお持ちの多くの方のご支援を必要としております。
 社会の幸福に寄与する血液浄化・腎不全看護の発展のために、何卒皆様のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。